2011年08月14日
兵隊さんのハガキ

こんばんは、カウンセラーぷれしゃすです。
お盆ですね。いかがお過ごしですか?
TVで「一枚のハガキ」という映画の紹介を観ました。
http://www.ichimai-no-hagaki.jp/index.html
紹介を観ていて、母と話したある話を思い出しました。
私と母は手紙や電話で良くコミュニケーションをします。
多くの場合は磨きのかかったジョークのやり取りや哲学的な話をします。
この時は昔の日本人は字が綺麗だったとか話していて
特攻隊の手紙(遺書)の話になった。
ひと通り話すと母が実はこんなことがあってね…と体験談を話しだした。
母は今年73歳になる。
幼い頃に戦争を体験している。
終戦の時は6歳だ。
母が外にいる時にある兵隊さんが母に「ハガキを出して欲しい」と声をかけてきた。
母は日頃「知らない人と話してはいけない」と言われていたので、
怖くなって逃げ帰ってしまったそうだ。
そして家に帰ってそのことを祖母に話すと、
「どうしてハガキを出してあげなかったの?」
「そんな…兵隊さんのハガキ、出してあげればよかったのに…」と言われてしまった。
母の口調から、祖母の心情も伝わってきたような気がした。
母は多くを語らなかったが、そのことをひどく悔やんでいて自分を責めているように感じた。
私が「大丈夫。きっとその兵隊さんはすぐに他の子供か大人に頼むことができて、ハガキは出せたと思う」というと、
母は「そうかしら…」という。
もう一度私が「ハガキはきっと届いたと思うよ」というと
母は「そうねえ、きっとそうようね」
「ありがとう、私はずっと65年もそのことを悔み続けていたの…」
「そのハガキがきっと届いたと信じて自分を責めるのをもう止めるわね」といった。
たぶん常に悔み続けていたことではないだろうが、
戦争のことなど何かの機会にそのことを思い出して悔んでは自分を責めていたと思う。
はじめ私は母がどうして
「兵隊さんがその後、他の人に頼む」という発想を持たなかったのか不思議だった。
大切なハガキに違いないし、兵隊さんも一度ではあきらめず、
チャンスを伺い誰かに頼んだはずだ。
母は「知らない人と話してはいけない」という縛りがあったが、
他の人なら好意的に引き受けたのではないか?
兵隊さん自身がなんとかポストに投函できたかもしれない。
そして私なりの結論に至った。
まず母が幼かったことで、その時点ではそういう発想を持てなかったんだろうと思う。
祖母の言葉を聞いて「取り返しのつかないことをした」と思ったに違いない。
その時の押し込められた感情がずっと残っていて
その時のことを思い出した時はその感情に押しつぶされてしまい、
それ以上の発想に至れなかったのだ。
65年間も…
私はカウンセリングをしていてもこういうパターンに出会う時があるなと思い出した。
記憶はある程度曖昧になるものだが、押し込められた感情はずっと残っていて影響を与える。
本来ならば、ある程度落ち着いて考えられるようになり、
自分で健全な考え方に変えることができるのだが、ストレス下にあるとその能力が発揮されない。
押し込められた感情に乗っ取られてしまう。
そうしてその感情に蓋をするのだが、その蓋は記憶が繋がるとまた開いてしまう。
こうなってしまうとその人自身だけでは中々その問題に取り組むことができなくなってしまう。
だから、第3者が必要な時があるんだなと思った。
母は「このことは一生悔み続けるしかない」と思っていたそうだ。
思いがけず、母が楽になるお手伝いができて私は嬉しかった。
世界が平和になりますように。
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